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七夕に寄せて. 樋口素子

たくさんの雨でお庭のアジサイは元気ですが、天候が不順で心配なことも多いですね。樋口素子バレエスタジオでは 6 月からの稽古場でのレッスン再開からひと月がたち、子供達も稽古場での新しい過ごしかた、換気、消毒、手洗い、お互いに距離を置く、広い場所での短時間でのお着換えなどにも慣れてきたようで、だいぶ笑顔も出てきました。(ただ、皆がとても良い子で、真面目に決まりを守ってくれていて、ふざけたりしていないので、 私としては少し寂しいですが(笑))しっかりとお掃除してくれている先生たちに感謝です。

5 月の終わりに予定されていた発表会の延期は、想像もしていなかったことで、心待ちにしていた出演者にはもちろん、ご父兄の皆さまにも、私たち教師にも衝撃的に残念なことでしたが、情勢を鑑み、次の機会を信じて、オンラインでのレッスンも頑張ってくれた成果は大きかったと感じます。ほぼ 2 か月ぶりに稽古場に迎えた皆は、line の live や zoom レッスンを通じて自宅で頑張って、一回り成長していました。また、試行錯誤で進めたオンラインでのレッスンでしたが、生徒たちのバレエを通じての学びや、成長を、ご家庭の皆さまにも見て頂ける貴重な機会となりました。時間調整や PC、タブレットの操作、場所の確保など、ご家庭の皆さまのご協力に心から感謝申し上げます。

舞台がなければ踊る機会もなく、バレエは忘れられてしまうのか。。。と、私自身も生まれて初めての緊急事態に戸惑いもありましたが、教師一同でたくさん話し合い、今ここから出来ることを、やって良いことを、出来る場所でやったことで、
舞台がなくてもバレエが自分にとっては必要なものだとわかった

稽古場に行けなくても先生たちや皆とバレエが出来ることが楽しい

仕事も学校も休みの中、定期的なレッスンで生活にメリハリが出来て良かった

等々、たくさんの感想をみんなから頂き、講師一同慣れない中、頑張ってやってみて良かったと感じています。普段はなかなか時間を取れない体の構造のアプローチからバレエの動きを、本や図を示したりしながら、年齢、レベルに合わせて説明したりもできましたし、 用語の勉強もたくさんして、クイズ形式で楽しくやり取りもしました。延期になった発表会の踊りも zoom でそれぞれの家からの画像を見ながら一緒に踊ったり。また、過去の発表会の演目から、振付を練習してみたのも、いつもならできない経験でした。落ち込んで悩んでばかりいないで、仲間で共有し、話し合ってトライしてみると、新しい発見があると、 感じました。皆の為にいろいろとアイディアを出し合い、画像の発信や楽しい企画に協力してくれた、教師の皆、パルティールの先生方にも心から感謝いたします。 今まで当たり前と思っていた通りに、舞台でバレエが上演できる日がいつになるのかは私 にはわかりませんが、やはりバレエがある世界は素敵なのだと改めて心から感じました。

これからも私は、皆と出来ることを、出来る場所で、今やれることを考えながら、背筋を伸ばして歩いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。

少しでも早く平和の日々が来て、夢の舞台に立てることを七夕に祈りつつ。

2020 年 7 月 7 日 樋口素子

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